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ようこそ、「スネークパパの掲示板」へ。お気軽に投稿いただければうれしいです。(『スネークパパの部屋』管理者イレブン)

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 文字化け  オイ キタロー  2020年2月22日(土) 15:03
修正
マイクロソフトエッジでの文字化け解決策をお願いします。

 気付くのが遅くなりました!  イレブン  2020年2月27日(木) 4:42 修正
折角書き込みいただいているのに、対応できていなくて申し訳ございません。HTMLタグによる修正が必要のようです。コードは分かっているのですが、まだ不明な点がありますので、少々お時間を下さい。イレブン

 【重要】『スネークパパの部屋』サーバー移転のお知らせ  イレブン  2020年2月8日(土) 4:44
修正
この度、現在使用しているレンタルサーバー会社を移転することにしました。新しいURLは下記のアドレスです。ここをクイックしていただければ
移動します。サイトの内容は同じです。2月下旬には移動作業を終了する予定です。

春レースも今日からスタートしますが、新サーバーの方で掲示板の書き込みをしていきますので、移動先のURLを「お気に入り」登録をしていただければ幸いです。この準備のため、長く掲示板の更新をしていませんでしたが、これからまた、記事を掲載していきますのでよろしくお願いしますね。

BY イレブン

サーバー移転

http://snakepapa.littlestar.jp/


 ★★特定のホームページだけ文字化けする★★  イレブン  2020年2月18日(火) 22:48 修正
移転した方の『スネークパパの部屋』をアクセスされた方が、画面が文字化けしていたとお知らせいただきました。

イレブン自身は、他のパソコンで新サーバーの「スネークパパの部屋」を見てもそうした現象は起きていませんでした。

ネットで検索したところ、次のような対処法が掲載されたいました。同じような現象が出ている方は、参考にしてください。

参考1  http://dynabook.com/assistpc/faq/pcdata/000983.htm
参考2  https://answers.microsoft.com/ja-jp/ie/forum/all/%E7%89%B9%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%83%9B%E3%83%BC/ec0cd716-fc31-42ad-aa6b-e2b33d1b09d2

 2020年明けましておめでとうございます!!  イレブン  2020年1月1日(水) 2:14
修正
源流系系統確立に向けて、この一年もしっかりがんばりたいと思っています。まずは、当歳1000への挑戦です。掲示板の方も更に充実させていきたいと思っております。本年もよろしくお願いします。

初舎外、かなり高く上がって飛んでます。

 【巨匠・名人資料】交配理論研究3「種鳩の「選定」と「交配」 そのスーパーテクニックを聞く」大橋憲夫鳩舎  イレブン  2019年12月25日(水) 5:28
修正
鳩界誌誌上に公開されている交配理論は、飛翔技術論に比べると決して多くはありません。それは、「遺伝」という人知を超えた自然の摂理の範囲に踏み込む理論であり、ある意味「超理論」とも言うべき領域の話へのと発展するからだとイレブンは考えています。しかし、それだけ謎の部分が多いだけに、これまで幾多の名人、巨匠達が、心血注いで解き明かそうとして来た鳩理論が、この記事のタイトル『種鳩の「選定」と「交配」』というテーマでくくることができる理論だといえると思っています。

折角、掲示板でこのテーマを取り扱っているので、ここは一気にこれまで公開されてきた各名人、巨匠の交配理論の現在把握している範囲の全ての資料をまとめてここで公開することにしました。そうすると、それぞれの理論を繋いでいくといくつもの「語られることがなかった理論」が浮かび上がってきます。面白くなりそうです。

来る2020年がそうした理論検証が出来るような一年になれば、鳩レースの楽しみもまた広がるかも知れませんね。

では、大橋憲夫氏のスーパーテクニックを全文引用しますね。

 ■地域の活躍鳩や、その両親を研究する    2019年12月25日(水) 5:31 修正
 まず、種鳩の選定ですが。この問題は鳩舎によって様々です。例えば、自鳩介で飛び筋の決まっている鳩舎と。決まっていない鳩舎とでは集める鳩も違ってきます。
 まず、飛び筋を令く侍っていない鳩舎の場介、地区によって活躍する鳩は変わります。例えば、追い風のレースか多い地域と、向かい風の地域では鳩のタイプは変ります。ですから、種鳩、活躍鳩には、地域にあった体型とか翼をもった鳩を集めなければならなりません。ちなみに私の所属する東海迎盟は、向かい風か無風か多く、追い風はほとんどありません。そこで、飛び筋の決まっていない鳩舎の場合。その地区の活躍鳩を研究することが一番です。鳩舎を回って、活躍鳩やその両親、その活躍鳩のレース展開や勝ち方を研究する必要かあります。そして、自分か、どの距離のレースを中心にするのかを決めなければ種鳩も決められません。もちろん、全レースに参加して勝つのかベストなのですか、規模の小さい鳩舎だとなかなかそうはいきません。まず、短距離なのか、中距離か長距離か、勝負する距離を決めることです。これか決まれば、自ずと種鳩の方向性か決まってきます。
 それから距離にあった鳩を研究することです。その際、必ず両親も見せてもらうことが大切です。どういうオスに、どういうメスをかけて、どういうトリかできて、どう活躍したか、その兄弟はどうだったのか。このようにして、おおよそのタイプを絞るのです。そこから始めると、種鳩の選定は難しくありません。
 次に飛び筋が決まっているという鳩舎の場合ですが、この場合は、飛び筋のトリが総合レースでもいい順位に入っているという鳩舎のことです。この場合、自鳩舎の一番いい成績をあげるトリに、何が必要か、何が足りないかを考えて、それを補うように、自分のオリジナルで改良してゆくのです。これが交配の基本だと思います。
 毎年、私もいろいろなトリを見せていただいて研究してきましたが、どこまでいっても、絶対という交配はないのではないかと思います。それは、プロ野球選手の打率と同じように低いですね。まず一般の人ですと1割ぐらいしか成功しない。100羽ひいて10羽ぐらいが。そこそこの成績を残し、総合レースで通用すれば、御の字ではないでしょうか。うまい人、交配をよく研究している人でも3割、野球選手の打率と同じように、3割できれば大したものではないでしょうか。

 ■分速1200mの鳩とは■    2019年12月25日(水) 5:32 修正
 その上で、できれば、全体の群れの中で、他の鳩より飛び抜けている、一番アタマを飛ぶ、総合優勝とか1位をとったことかある鳩か理想です。また、そういう鳩を探して、父親、母親、兄弟なども見てゆきます。
 そこから、各レースの内容も知る必要が出てきます。
 例えば。高分速レースの場合。大体、追い風に乗っているのではないでしょうか。鳩の飛翔能力から可能な分速は、1000メートルから1200メートルぐらいだと聞いています。それ以上の分速が出た場合、1600メートルや2000メートルも出た時は。追い風に乗ったのではないかと思います。分速1000メートルから1200メートルで1位をとった鳩は。鳩自体の実力で飛んだのではないかと判断します。私は、このような鳩を探して、種鳴にしてきました。
 次に、体型の面から鳩を見てゆきます。私の初めての入賞は、鳩を始めてから3年目の時で、稚内1200KGNで総合7位になりました。その頃は長距離が好きで、長距離に合った鳩ばかり飼っていました。
 私の記憶にある長距離タイプの鳩は。頭が体の割に小さい鳩でした。
 目は難しいですね。特に目については、自分の鳩舎の鳩の目を写真に撮ってデータにしてあります。今も研究していますが、1羽1羽違いますし、これだとは言い切れません。
 私は、アイサインの形とか、瞳孔の照り具合などを重視します。アイサインはあった方がいいのですが、アイサインの形にもいろいろあります。また、アイサインの同じ形ばかりを集めると、交配の時に困ることになります。ですから、種鳩は、様々な目の鳩を集めます。
 羽毛に関しては、多い方がいいと思います。特に、腹周りに羽毛の多い鳩が良いでしょう。なぜなら春のレースは2月から始まり、気温もかなり低いからです。私の地域は、日本アルプスの山間部を飛んでくるコースですから、寒さに強い鳩が一つの条件になります。また、夏は暑いのですか、寒さにも暑さにも強い鳩となると。体温を維持しやすい、羽毛の多い鳩になります。種鳩にする鳩なら。特に、腹周りに・羽毛の多い鳩を選びます。
 体型については、バランスが大事です。
 あまり胸が厚い鳩、あまり胸が薄い鳩は駄目ですね。バランスを基本において、ある程度、厚めの鳩、ある程度薄めの鳩は置いておきます。
 胸幅は、体の割に広い鳩の方が好きなのですが、狭い鳩に関しても何か優れた点があれば種鳩鳩舎にストックしておきます。
 肉質は、基本的に空を飛ぶものですから、適度に肉のついたトリの方がいいでしょう。肉がついているということは、内臓も丈夫だということにもなります。肉がついていて、かつ軽い鳩が理想です。硬いか柔らかいかという面では、種鳩ですから、配合の面でバリエーションを持たせる意味から、あまり気にしていません。
 尾翼は一枚小判というのが一般的にいいとされています。尾翼は、ある程度の長さか必要です。
 主翼の長い鳩は、尾翼が短く見える鳩もありますが、全体的な体のバランスから見た方がいいでしょう。
 手羽は、主翼を広げて、主翼と副翼との割合を見ます。スピードバードを研究すると、主翼が7割、副翼が3割という比率で、主翼の削介が多い鳩が活躍しています。昔の低分速レース、帰ってくれば優勝というようなレースでは、主翼が6割、副翼が4割という鳩も活躍しましたが、最近は変わってきました。
 主翼と副翼の段差については、適度な段差のある方が、スピードが出るのではないでしょうか。ただし、これはレース展開にもよります。
 私は、足の位置も見ます。ドバトと比較するとよくわかりますが、ドバトは体の真ん中に足があるのです。速いレース鳩は、立った時、やや後方にあるのではないでしょうか。
 背中は、幅広く、反りのある鳩がスピードがあると思います。

 ■アイサインが太くしっかりした目■    2019年12月25日(水) 5:33 修正
 いよいよ種鳩が集まり、配今する段階になりました。
 目は、私の場合、明るい目と暗い目、柿目と石目というように、反対するものをかけるようにしています。
 アイサインは、はっきりした完全瞳孔のトリと、瞳孔の周りがにじんだトリとをかけるようにしています。
 ここで、今までに、うちで総合優勝してきた鳩の目をたどってみます。
 83年のシルバーカップ総合優勝の鳩の父はバイオレット石目ので、太い、くるっとした線を引いたようなアイサイン、母はうちの代表鳩ウェリントン、ウェリントンは見た目は単調な柿目でしたが、瞳孔を覗くと、アイサインが太く、しっかりしていました。
 大館ダイアモンド700Kで総合優勝したトリは、分速950メートルで、東海連盟の2着のトリを40分離して優勝しました。これの父はうちの代表鳩で、今年800Kで総合優勝したダイアナウイングの祖父にあたります。その鳩に石目のフルサークルを交配し、生まれたダイアナウイングは目が濃く、様々な色が混じっており、不思議な目をした鳩です。種鳩としてはいい目だと思っています。ちなみにこの鳩は、私のレース鳩の理想を目指して作ったトリです。(巻頭カラー18ページ参照)
 92年の地区N総貪優勝鳩の父は、バイオレットの石目でアイサインが太く、母はアイサインがにじんでいて、種鳩としては最高の目でした。
 この交配から生まれたトリは、目の中にくちばしに向かってアイラインのように黒いシミがあったので名前も「アイライン」と名付け、これはGNで13位に入り、その翌年には、地区Nで総合優勝しました。この肉親から生まれたもう1羽も、地区Nで総合9位、GPで総合8位、1000Kで総合39位とコンスタントに入賞しています。
 次の鳩は800Kで総合2位、連盟で優勝した鳩で、父は石目でそれほど太くはないがアイサインのあるトリで、母はうちが作った代表鳩でブールジュ系の「ブールジュウェリントン」で短距離で速かったトリです。柿目で色素の濃い鳩でした。
 長万部GP連盟優勝のトリの父は、金目系の柿目、母はアイサインのはっきりした石目でした。
 90年に、300Kで9587羽中1着をとった鳩の父は、私か作った粒子の荒い石目でアイサインの太い鳩でした。母はダイヤモンドで1位になったトリで、色素の濃い黒系の灰で完全柿目、瞳孔の絞りがよく、アイサインはそれほど太くない、ツッバリに似た前ににじみ出たスピード型の目をしていました。この300K優勝鳩の父からは、Rgで10位の鳩、東海CH9位の鳩と、3羽の鳩を生み出しました。
 93年東海地区N総合優勝のトリは、入舎に15分もかかりましたが、2位を15分も離して1位でした。これの父は完全瞳孔の柿目で私か作った卜リです。色素が明るい、瞳孔の周りが黄色で赤い柿目です。母は、福井県の藤井孝彦さんが作られた、サマンの代表的な鳩の直仔、黒系の灰で赤黒い、暗い柿目でした。この交配は、明るい柿目と暗い柿目です。
 90年には、友達に差し上げて、東海Rg500K、5990羽中、総合優勝した鳩がいました。父は石目で、瞳孔の輝きがよかったですね。母は、普通より濃い柿目、アイサインがくちばしに向かって前ににじんでおり、スピード型の目をしていました。やはり、生まれた子は石目でアイサインが前ににしんだスピード型です。
 このように、おおよそ反対する目をした鳩をかけてきました。石目には柿目、アイサインのしっかりしたものに薄いものといった感じです。もっとも、両方アイサインはしっかりしていた方がいいのですが、片方だけでもカバーできます。
 目については未だに研究中ですが、自分の鳩舎にない目を集めようと努力しています。自分の好みの目だけを集めるというのは、どうかなと思います。明暗、石目と柿日、バイオレット、奥行きのある目、金目などと粒子の荒い目などです。種鳩は、反対のものをもった鳩をかけたが方いいのではないでしょうか。

 ■・・    2019年12月25日(水) 5:34 修正

 ■胡麻×胡麻=灰のラインとは■  ・・  2019年12月26日(木) 2:51 修正
 私は、鳩を大きく分類し、黒系、白系とに分けます。この際、腰まで斑点の入った鳩は黒系にしています。胡麻でも腰に黒の入っていない鳩、腰の白い鳩は白系にしています。白系のくちばしはあめざし、黒系は黒いくちばしです。
 うちの鳩舎で、地区Nに総合優勝したトリが2羽いますが、2羽とも黒系に属するトリです。中間系もありますが、種鳩にする時は、黒系か白系のどちらかに分けてから種鳩にします。理想としては、飛んでよし、種にしてよしという鳩なのですが、なかなか難しいですね。
 他に配合で大事なことは、羽色の問題ですが、できれば、ブチの因子、栗の因子を入れます。
 栗の種鳩向きの鳩を入れると、飛ぶ確率は高いと思います。うちでは「ウェリントン」という、見た目は単調な鳩でしたがルーペで覗くとしっかりした構造の目の鳩で種鳩として成功しました。栗にふつうの黒い鳩とか、栗に黒い鳩のぶちとかで灰胡麻をかけたりします。
 胡麻と胡麻で成功したのは、灰か出る配合でした。その鳩はGPで連盟1位になった鳩で、父は胡麻の刺、母は子供に灰が出てくる胡麻です。ツッパリの直仔でダイヤモンド1位の鳩は、父親は胡麻、母親は灰です。300K1位のトリの父は灰剌、母は薄いカスリの灰です。東海連盟の最優秀鳩1号の父親は胡麻で柿目、母親は灰でアイサインがしっかりしてました。
 その次の年の最優秀鳩13号は、「レッドチャンピオン」と名付けましたが、これの父親は「ヨンゴブルージュ」、母は「ウェリントン」というゴールデンペアでした。
 これの父は灰栗の明るい柿目でアイサインのくっきりしたトリ、母は先はどの「アイライン」とか「ヘッドポイント」と共通の母で、これは赤緑、いろいろな色素が入った暗い柿目で黒くにじんだアイサインのフルサークルでした。明るい柿目と暗い柿目という配合です。石目のフルサークルを抜いて成功したわけです。
 私は、灰と灰というような配合を続けた場合、トリが退化してゆくのではないかと思っていますので、異色の交配をします。違った色、灰と胡麻とか、刺のある鳩どない鳩とか、栗と黒い鳩などを組み合わせる方が、より確率が高いのではないかと思うのです。

 ■優秀な現役レーサー同士の配合■  ・・  2019年12月26日(木) 2:52 修正
 種鳩の能力は、その直仔に飛んだ鳩が多いということで判断できます。
 ここで一番難しいのは、総合優勝した鳩と同じペアで配合をしても、必ずしも活躍するとは限らないことです。この問題が、鳩の奥の深さではないでしょうか。
 それと、種鳩ではなく、現役の優秀な選手鳩から、優秀な鳩が生まれるという場合があります。地区Nの700Kが終わり、私か期待している選手鳩同士がペアになって生まれた卵は必ず引いています。この子は、大体、明くる年に活躍しています。選手鳩同士のペアからいい卵が出ると、その頃には弱っている種鳩の卵とすり替えて種に引かせるのです。
 700Kが終わっても、鳩の調子がいい場合、そこから、いい鳩が出るのではないかと思います。700Kまでいくと、弱い鳩はレースで落ちて、いい鳩だけが残ってるわけです。その優秀な鳩の中で自由に恋愛させると、不思議に優秀なトリ同士のベアが生まれます。
 人間でも、多数の人間を集めれば、一番魅力的な女性と一番魅力的な男性が一緒になると思うのです。鳩も同じだと思います。

 ・【巨匠・名人資料】交配理論研究2「鳩の体型に何を見るか」宮下博鳩舎  イレブン  2019年12月23日(月) 5:51
修正
折角、種鳩の配合を検討中ですので、しばらく鳩界誌上で公開されている配合理論に焦点を当てた資料研究を掲載します。

第2弾は、宮下博氏の「鳩の体型に何を見るか」(「レース鳩」誌1995年12月号P40掲載)です。宮下博氏といえば、後に、実際にベルギーに鳩舎をたててレースまでされている方ですね。なかなか含蓄のある鳩理論を展開されている方としてイレブンも注目している方です。

今回全文引用している「鳩の体型に何を見るか」は、体型についての鳩理論ですが、その理論展開の中で配合についても重要な理論に触れられているので取り上げました。


 ■あっというまにトリを選定■    2019年12月23日(月) 5:51 修正
宮下博さんは種鳩導人のため、毎年何回ベルギーを訪ねる。訪問を受けた鳩舎のだれもが、宮下さんの鳩選定の的確さと、あっというまにその作業を終える素早さに目を丸くするらしい。150羽の中から10羽を選ぶのに、大体10分か15分。神業のようなその速さはどこからくるのか。
 クリア点という興味深いいい方で、宮下さんはその謎を説き明かしてくれた。
 「見るべき体の部分と、そのポイントを決めてあるんです。キールはどうあるべきか、羽根はどうあるべきか、足は、頭は、と自分の頭の中に理想像ができているから、実際の鳩を頭の中の像と見比べながら、『キールOK、足OK、羽根OK』という具合にチェックしていくわけです。チェックをクリアすべき、それらの部分がクリア点です」
 鳩を見るという場合、ふつう鳩を手につかんで見ることをいうが、宮下さんの場合、まずがち姿を見ることから始まる。
 宮下さんがまだ子供のころ、北関東の大先輩、阿部真一郎さんに「鳩は立ち姿で判定できなければ一人前じゃない」と教えられた。それが宮下さんの鳩の見方に道筋をつけた。
  「それからは立ち姿を見るだけでキール、足、羽根などかどうなっているかを予想し、その後実際に鳩をつかんで、予想とどう違っていたかを比べる訓練をずっとしてきました」
 その訓練の積み重ねが、現在の鑑識眼の高さと選定の速さを実現させたといえよう。

・・

 ■”鳩タケノコ論”とは■    2019年12月23日(月) 5:52 修正
 宮下さんのクリア点はいろいろあるが、首、羽根、尾、キール、副翼、足の各部について説明してもらうことにした。クリア点をチェックするとき、宮下さんは足、尾、キール、羽根、頭という具合に、体の下から上へと順番にチェックしていく。それに習い、その順で話を進めよう。
 まず足。これは立ち姿からでも、もっとも判断しやすい部分だ。足は細くて小さいのがベスト。「山賊のように大きくて品のない足」は、足が重くなるうえ、空気抵抗が大きい分、飛行のさまたげになるだけ。
 足の長さは、長い方がスピードが出るという。
「中でも長距離の高分速鳩は、まず足が長い。特に分速1400m以上で勝つトリはほとんど足の長い卜リです」
 X脚かどうかも重要なクリア点だ。宮下さんによれば、X脚のトリは肺活量が少なく、飛行に適していないという。宮下さんかデスプリンターを訪ねたとき、彼も同じ点を指摘したそうだ。
 X脚かどうか、足のスタンスがきちんとしているかどうかは、立ち姿のトリを真正面から見ればすぐ判断できる(写真@)。
 足のスタンスの善し悪しは、鳩をつかんでもわかる。つかんで足をもったとき、両足がきれいに合うトリはスタンスがきちんとしている証拠でもある(写真A)。足と足が合うのは腰が絞れている証拠でもあり、また腰が絞れていれば、尾はいわゆる一枚小判になる。このように体の各部は密接に関連している。
 次に尾だが、尾は今触れたように一枚小判かよく、長さは短い方がいい。「長い尾はタコの舵取りのように。ピラ。ヒラして飛ぶのにじゃまになる」からだ。
  「ベルギーの西フランドル地方のカトリス、ファンデペルデなどのラインは尾の長いトリが多く、またそれで活躍もしていますが、最近のベルギーのレースマンは尾を短く作っているようです。ファンデンブローク、ジョルジューボルなどがそうですね。ファブリのトリなんかも元々は尾が短い。ホフケンスもヤンセン系を合わせて、尾を短くしています」
  宮下さんは。鳩タケノコ論’というユニークな体型論の持ち主だ。鳩の体をタケノコに見立てたうえで、尾をタケノコの皮、キールを実にたとえ、「皮(尾)は短く、栄養の通っている実(キール)は長くするのがベスト」という考えを持っている。
 キールについては、向かい風型か迫い風型かで求められる形は大分異なる。向かい風型は薄め、追い風型はやや厚めのキールがいいという。船底にたとえれば、向かい風型が夕ンカー、追い風型は軍艦タイプのキール、と例えられよう。
・・

 ■圧縮ボールのような体■    2019年12月23日(月) 5:52 修正
 副翼も鳩を見る重要なポイントである。ときどき背中に副翼がぴったりフィットしていないトリがいるが、「長距離の活躍鳩にそういうトリはまずいません」。
 副翼の大きさも大切なポイント。副翼の大きい小さいは、鳩を持って真上から見ればすぐわかる(写真B)。上から見て、背中の部分がたくさん見えれば、それだけ副翼は小さいことになる。反対に副翼がかぶさり、背巾があまり見えなければ副翼は大きいことになる。
 副翼は小さい方がスピードが出るという。また副翼が小さいトリは羽根全体が鋭角的な形になっていて、その点からいってもスピード性がある。
 羽根についてはどうか。
 宮下さんは羽根の長さがスピード性と密接に関連することを指摘したうえで、「短く作った方がス。ピートが出る」と強調する。それは中距離鳩、長距離鳩に共通するポイントだ。羽根が長く、また尾も長いトリはスピード性は期待できない。特に大羽数レースでは、短い羽根のトリが勝つ確率が高い。
 羽根の形は、よく見れば1羽1羽全部違う。西洋刀のようにズドンとした形は風抜けが悪く、疲労がたまりやすいので気をつけなければならない。固さは「柔らかすぎてもダメ、固すぎてもダメ。口で表現するのがむずかしいが、ちょっと固く感じる程皮がいい」。
 最後に頭。これについては興味深い話がある。
  「友人から聞いたところによると、競馬騎手の武豊が『頭の小さい馬の方がス。ピートが出る』と語っていたそうです。それを聞いて、鳩も馬も同じだなと思いました。鳩も頭は小さい方がスピードが出ると私は思っています」
 以上が足に始まり首に至るまでの、宮下さんの体の各部の見方だが、「体を見るときは、体全体も見なければいけない」という。各部だけにこだわるのは”木を見て森を見ない″のと同じだ。では、体全体から何を見るか。それは、その鳩のパワーである。
「立ち姿もそうですが、手で持ってパワーがあるかないか、別のいい方をすれば、生きがいいかどうか、それを見るんです。どんなに体型がよくてもパワーか感じられないトリはいいトリとはいえません」
 ボールにたとえれば、ふつうのボールではなく、圧縮ボールのようにぎゅっと詰まったパワー。それを感じさせるトリがいいトリなのだという。

 ■体の大きさ、羽色について■    2019年12月23日(月) 5:52 修正
 さて、鳩の体で重要な意味を持つのがその大きさである。小さいトリをレーサーとして使いたい、というレースマンは多いようだが、宮下さんはその場合でも、種鳩には大きなトリも必ず置くように、とアドバイスする。
 小さなトリを作るには、小さなトリと小さなトリを掛けた方が手っ取り早いのは確かだろう。しかし、そうして作ったトリはパワーに欠けるという。そのトリにまた小さなトリを掛け、できた子にまた小さなトリを掛ける…そのやり方を繰り返すと、代が落ちれば落ちるほどトリにパワーがなくなっていく。小さなトリを作るときは、大きなトリと小さなトリを掛ける、そうしてできた小さなトリには「圧縮ボールのようなパワーが備わる」という。
「大きなトリから小さなトリをつくっていく過程で、爆発的なパワーが生まれるんです」
 ファンブリアーナも、日本に来たとき「大きなトリには小さなトリ、太ったトリにはやせたトリ、特質の違うトリの交配からいいトリが生まれる」と語っていたという。
 宮下さんの見聞でも、ベルギーで活躍している鳩舎は、レースでは小さなトリで勝っている鳩舎も、種鳩には小さなトリとともに必ず大きなトリを持っているそうだ。
 羽色についての宮下さんの考えもぜひ紹介しなければなるまい。ユニークかつ、実践的な問題意識に裏打ちされているからだ。
 その考えの基本は、配合するとき、メスに色の濃いものを持ってくるということ。灰同士の交配なら、メスにドス灰。オスが灰ならメスは灰胡麻。オスが灰胡麻ならメスは黒胡麻。では、メスが明るい灰の場合、オスは何を掛けるか。その答えは、灰刺しである。
 このようにメスに濃い色を持ってくると、飛ぶ確率が高いというのか宮ドさんの経験則だ。「・最近、つくづくそれを感じます」と宮下さんは語る。もちろん、子供の羽色は何色に出てもいい。
 また栗胡麻から黒(胡麻)の子が出た場合、その子はタネとして優秀な場合が多いという。プレイボーイ・バルセロナ(91年バルセロナーN優勝)を例に取ると、母方の4代目が栗胡麻で、その子が黒胡麻。その黒胡麻こそ、ファンネのズワルト・ーアイザレンで、83年ルルドーーN優勝も生んだ偉大な種鳩である。
 ファンネステやデスプリンターも栗の系統をうまく使って、自分の血統を作り上げた鳩舎だそうだ。
 「これらを見てもわかるように、体の大きさにせよ、羽色にせよ、種鳩には色々なタイプのトリがいた方がいいということです。いろんな夕イプがいること、それがその鳩舎の活性化の源なんです。種鳩鳩舎に同じタイプのトリばかり、ずらっと並んでいる鳩舎をときどき見かけます。見た目はきれいですが、鳩舎のほんとうのパワーという点では、クエスチョンマークをつけたくなります」
と宮下さんはいうのである。

 【巨匠・名人資料】交配理論研究1「交配のポイントA」  イレブン  2019年12月16日(月) 5:37
修正
毎日、同じ画面で申し訳ございません。
まだしばらく「撮影の季節」の種鳩画像を見ながら、2020年の配合を検討中です。また、ご覧いただいている方にもご意見をいただいているところです。

折角、種鳩の配合を考えているときですので、レース鳩誌(1994年8月号)に掲載されていた「交配のポイント」の記事を掲載します。交配の理論は、極めて重要な理論ですが、鳩界誌にそれほど多くは理論として公開されていません。

掲載後は、レスが下の方に移動しますのでご面倒でしょうが、読まれる際は、ページの下の方へご移動願います。1994年当時のチャンピオン達が語っている内容は、当然、配合理論の奥義まで明らかにしていませんが、いろいろ推察できる内容となっています。配合の基本的な考え方は、今もそう変わりは無いかと思われます。では、全文引用しますね。

 ■距離別、適性別の交配とは■    2019年12月16日(月) 5:38 修正
短距離タイプ、中距離タイプ、長距離タイプの組み合わせという距離別の交配は、多分に好みの問題に集約されそうだ。
 「私は長距離レースがすきなので、長距離を主体に配合します。ですから長距離タイプ×長距離タイプの交配です。しかし最近は中距離のスピード系の種鳩もそろえたので、長距離×中距離の配合もしています」(長岡連合会・阿部宏鳩舎)、との意見が主流を占める。
 もっとも水都連合会の住谷勝三鳩舎のように、「短、中距離のトリでオールラウンドの体型」を志向する鳩舎も多い。
 この場合は当然、短・中距離タイプ×長距離タイプの組み合せとなる。
 一方、自分雄好みではなく、鳩の持っ距離の適正を見抜く、というのは成田連合会の姚輝雄鳩舎だ。
 「問題はどんなタイプの鳩を作ろうとしているのか、という目的をしっかり侍つことだと思います。むろん遺伝因子の組合わせは計算通りにいきにくい面もありますが、自分の鳩はどの距離が合っているのかを研究すべきだと思います」
 同じく東北宇都宮連合会の大橋則之鳩舎も、「自分がイメージしているタイプを作るのが目的であり、先にタイプを考えて交配しない」、という。この場合のポイントは、「作出された鳩が、両親より秀れた点を持っていれば良い」、という考え方だ。
 徹底した同型同志の交配で成功した例もある。
  「短×短、中×中、長×長、といった配合をしてきました。この方法は初心者だった頃から良い成績を残すことが出来たので、このパターンを続けています」(常南連合会・秋谷幸男鳩舎)
 タイプ別、鳩の適性別の代表例をざっとあげてみたが、この二つのケースを組み合せている鳩舎もある。
 房総連合会の大嶋進鳩舎は、こう語る。
  「私の好きなレースは、500Kから700Kまでです。ですからこのレースで上位に来た鳩を念頭に置いて配合します。
 その結果、中×長は全体の3割位で4ペアですが、その巾で中距離夕イプに出た鳩だけを使います」、という。
 加越連合会の鷲山南芳鳩舎も、「オールラウンドで通用する鳩づくり」を主眼に置くというし、岐阜県連合会の大橋憲夫鳩舎も、「体型的に長距離、中距離(700K前後)というのは同じだと思うのであまり気にしません。ただ短距離専用の鳩というのは、少し違うように思います。
 ですから短×長の配合は、止めた方がいいのではないでしょうか」
 さらに、日立連合会の高塚久雄鳩舎もこういう。
  「長距離タイプと呼ばれる長めの鳩は、ほとんど自鳩舎にはいません。元来、スピードが出にくいので、好まないせいもあります。ですからズバリ、スピードタイプの鳩で長距離まで戦える鳩づくりをめざしています」
 ところでオールラウンドに戦える鳩でも、それぞれの″専門分野”の鳩づくりを日指しているのが茨城セントラル連合会の阿内益雄鳩舎だ。高分速になった場合に勝てるレーサー、低分速レースでの選手と、それぞれのパーソナリティを一つのレースに参加させているという。
 「最近の放鳩システムは、1000K位ならば体型的に中距離といわれている鳩でも早く来るほど優秀になっています。
 問題はレース時の天候で、風向き、気温等によって参加鳩の性能が問われるからです。
 特に低分速のときは鳩の性質が顕著にあらわれ、ねばり強くがまんして飛べる血がものを言います。……あえてタイプを選ぶとすれば、その個性をより強く表現するために、同型の配合が良いと思います」
 同型の配合で、距離別のスペシャリストを作れ、というアドバイスだ。・

 ■軟らかすぎる筋肉、硬すぎる筋肉■    2019年12月16日(月) 5:39 修正
 筋肉についてはどうだろう。授賞鳩舎の皆さんに、4つの交配パターンで質問してみた。
A 軟らかい筋肉×軟らかい筋肉
B 硬い筋肉×硬い筋肉
C 硬い筋肉×軟らかい筋肉
D その他
 この中で、硬い筋肉と軟らかい筋肉、Cのパターンが圧倒的に多い。
 しかし、その理由は多方面にわたり、ナルホドとうなずくものばかりだ。
 まず、「やや硬い筋肉質の方が、短、中、長距離まで楽しめそうだから」(ニュー倉敷・三宅博幸鳩舎)、という"硬め志向"派もいれば、「筋肉の軟らかいトリの方が回復力が早く、次回のレースに調整しやすい」(水都・住谷勝三鳩舎)との意見もある。
 一見、両極端に聞こえそうだが、実は「中間くらいの手持ちの良い鳩を作出するため」(鷲山南芳鳩舎)、との考えが根底にあるためだ。
「軟らかすぎる筋肉」と「硬すぎる筋肉」の特徴を、姚輝雄鳩舎はこう解説する。
「軟らかすぎる筋肉というのは、スピードが出にくいと同時に調教に手間どる傾向にあります。ピークに持って行くためにはシゴキが必要で 一方、硬すぎる筋肉というのは連投がききにくいので、成績をあげたあとで、以外とモロく落ちやすいので十分な休養が必要と同時に、筋肉の疲労を読みとることが大事です」
 と同時に、一羽の鳩には硬い筋肉と、軟らかな筋肉の両方が必要だということでもあるようだ。
  「筋肉は人により軟らかい、硬い、と見方が違うのですが、飛ばす距離等により、硬い筋肉と軟らかい筋肉の両方が必要だと思います。ですから極度に硬い、極度に軟らかいという鳩の作出はしない方がいいでしょ どちらの筋肉にせよ、大切なのは弾力ではないでしょうか」(大橋憲夫鳩舎)
 そこで、「好みの鳩がいるのだが、筋肉が硬いかな、と思った時には軟らかい鳩をかける」(大嶋進鳩舎)、といった鳩質の改良が必要のようだ。
これらに付随する意見として、「軟らかい感触であっても、弾力性をかね備えた筋肉が理想」、というのは高塚久雄鳩舎だが、「レースで使い込むと、自然と筋肉の張りが出る」、との考えが背景に見受けられる。
 ほかに、Dのその他を選んだ鳩舎には、こんなユニークな答がある。
 大橋則之鳩舎はこういう。
  「私は筋肉というのは、鳩の眼と同様、色があるのではないか、あるいは色としての筋肉を考えています。
まず、硬くもなく柔らかくもない、中間の筋肉に近づけるにはどうすれば良いかを考えます。筋肉には白い筋肉(瞬発力に富んでいる)と赤い筋肉(耐久力に富んでいる)とが存在すると考えたとき、理想とする中間の筋肉はピンク色になり、その線に沿って交配します。」という。
初心者にもわかりやすい比喩だろう。と同時に、手持ちの良い鳩とは”中間の筋肉”のい別名でもあるのだろう。

 ■金柿目と銀目の”当たり配合”■    2019年12月16日(月) 5:40 修正
「眼の色」についての見解は。両極端に別れるようだ。
「眼の色で鳩は飛ばない。だからこだわらない」、という意見がある反面、「眼は最高に重要で、合格ラインを越えた鳩でなければ種鳩にはしない」、と言い切る鳩舎もある。
 ”あまりこだわらない″という鳩舎でも、幾つかの重要視しているポイントがある。
  「濃い眼には薄い眼をかける。同色同志は避けるようにしている」(静岡吉田連合会・大井昭義鳩舎)、「同系統の鳩同志を交配する時は、濃い眼×淡い眼、あるいは異色系にしている」(阿部宏鳩舎)、「強いていえば、柿目の中でグリーンぽい目の鳩を軸として、赤眼に近いもの、赤眼柿眼等と組合せをする」(大鴫進鳩舎)、等々がその代表意見だ。
 眼へのこだわり派”の中では、
 「できるだけ明るい眼を作りたいために、同色系の濃眼×同色系の淡眼を交配させるし、眼の質そのものを向上させるために異色系を選ぶ」 (埼玉連合会・植竹道夫鳩舎)、という指摘もある。
 常南連合会の秋谷幸男鳩舎は、「薄い色にするために、異色系によって補う」、との方法だ。
 高塚久雄鳩舎は、「選手鳩は、眼が明るいものを作るようにしています。スピードレースで活躍している鳩には、このタイプが多く見られます。種鳩に関しては、自分なりに輝きのある理知的な眼を選ぶようにしています」、という。
 ところで、いわゆる”当たり配合”といわれる組合せに、次のようなものがあるという。
  「数百の配合結果から、異色眼の配合がいいと感じていますが例外もあり、私自身はこうだと言い切れません。しかし、よく飛んでいる鳩舎で見る当たり配合には、金柿目と銀目(明暗)の組合せが多いのは事実です」 (阿内益雄鳩舎)
 大橋橋憲夫鳩舎も、「基本として銀眼と柿眼を交配するようにしています。この際、明暗と濃淡も考慮に入れるべきでしょう」、という。
 一方、「眼の色素の粒子」を重要視する鳩舎もある。
 「選手鳩の場合、高成績をあげたトリの交配は同色系の濃×淡、それに異色系でしたが、それに加えて私の場合は″粗い粒子×細かい粒子”を重視しています」(三宅博幸鳩舎) 色についてはこだわりなく、どんな色でも掛け合わせるという姚輝雄鳩舎は、眼の構造上から次のアドバイスをしてくれた。
@ 色素の粒子に対して、種鳩は密なものを基本にする
A アイサインの構成や構造より、鳩の”性格差”の方がウエートが高いので、これらを前提に自鳩舎の特徴が出る配合パターンをとる
B メスのアイサインは、ハッキリしているものを選んでする(色は度外視)
C オスは実績主義。(総合レースで100位以内5回、30位以内3回)が合格ライン。
 ともかく鳩の眼には、それだけの神秘が隠されているということだ。
  「記録」を重視する交配のポイント、についてはどうか。
  「一族を合めた自鳩舎の飛び筋」と答えた人が大多数だ。その次が「地元の飛筋」、と続く。
 自鳩舎の飛び筋、と答えた人の多くは、「帰還率や成績面で信頼できるため」(三宅博幸鳩舎)との意見に代表されよう。
 地元の飛び筋、との答えでは横浜連合会の山口裕鳩舎のように、「私の鳩舎には同系の種鳩が多いので、異血の導入として地元の飛び筋を入れています」、という考えが主流である。
 この二つを兼ね備えた意見として、
 「地元や自鳩舎の飛び筋×自鳩舎の記録鳩を重点に配合する」(大井昭義鳩舎)、というケースも目を引く。
 では、なぜ自鳩舎の飛び筋が大事なのか。植竹道夫鳩舎は、{他の系統では、筋にするまでに時間がかかり過ぎるため」、と解説する。
 ひと口に「自鳩舎の飛び筋」というが、そのチェックポイントは何か。
 住谷勝三鳩舎は、三つの条件をあげてくれた。
  「まず、高分速レースで勝ったトリ、第二は一般的な分速、1050mないし1200mの展開で勝ったトリ、第三は低分速の”荒れたレース”で勝ったトリが記録を重視して種鳩にするための条件です」という。
 まさに記録とは、すべての″結果”にほかならない。
(つづく)

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像@】  ※イレブンの「撮影の季節」理論(?!)  イレブン  2019年11月30日(土) 12:25
修正
今日は久しぶりゆっくりした休日です。天気も気持ちの良いぐらいの快晴です。種鳩の撮影をしています。

イレブンは、2004年4月末にこの「スネークのパパの部屋」を立ち上げ、その年の夏から鳩舎を手作りでつくり始め、完成したのが11月でした。そして、鳩舎完成を期して、スネークパパさんの飛騨上宝村のスネーク鳩舎から、平成スネーク系の最高基礎鳩【3代目スネークスター号】とその全兄弟姉の【スネークススターオブクイン号】の配合から作出された【スネークブラッククイン号】を送っていただき、20数年ぶりのレース鳩再開となりました。イレブンが49歳の時でした。それから15年の月日があっという間に過ぎてしまいました。

それから毎年のように、鳩たちが換羽を終えて、一番美しい姿を見せてくれるこの時期、鳩をデジカメで撮影し、掲示板にその画像をアップしていました。最初の頃は単に楽しみでやっていました。しかし、毎年続けていく内にこうして撮影して画像を残していくことがイレブンにとって重要な作業となってきました。

そもそも「写真撮影」については、イレブンはずぶの素人です。その道の人でも、動物を対象とした撮影は結構、難易度が高い対象として考えられているようです。何しろ、動物は撮影される意味を理解できていませんから当然のことですね。

イレブンの場合、難しい撮影技術などはほとんど分かりませんので、やたら、シャッターを押して撮影した画像の中から、自分で気に入ったものだけを掲示板にアップしているだけですが、こんな作業を、毎年続けていくなかで、あるとき重要な事に気付きました。

イレブンの場合、この掲示板に掲載して残しているので、撮影した画像を過去の画像と比較できるのです。すると同じ鳩の画像であっても、その年によって全然違う印象を受ける時が、結構あるのです。

「換羽の仕上がりが翌年の作出を決定づける」ことは、多くの鳩飼いの常識でしょうが、換羽の仕上がりの時期の鳩を画像に納めていくと、このことが一層ハッキリと見えてきます。いわゆる可視化ですね。

デジカメで鳩を撮影すると、しょっちゅう動き回る鳩の瞬間の姿を切り取ってくれます。そして、その画像には、羽毛の状態やボディのラインが誤魔化し無くそのまま現れてしまいます。キチンとポーズが決まっている画像は、真に健康な状態の鳩からしか撮影することは出来ません。内臓のどこかに問題がある鳩は、必ず、ボディのラインが崩れています。そんなことが、この撮影の季節の画像を記録し続けると見えて来ました。

先日掲載した、世紀の対談「ローセンスVSヤンセン兄弟」の記事の中で、ヤンセンがローセンスに対して「鳩の美しさ」について「私たちと考え方が違うようですね」とさらりと意見を述べていた下りがありました。イレブンはここにこそ、100年を超える歴史を築いてきたヤンセン鳩舎の秘密があるのではと考えているところです。

イレブンは、この「撮影の季節」の一瞬を捉えた種鳩の画像から、これまでの1年間の管理が適切だったかどうかを判断しています。「内側からにじみ出てくるような健康度」を判断するのにこの「撮影の季節」の画像は、重要な情報を教えてくれていると思っています。

ご意見等ご教示いただければ幸いです。

★★★

※少々の期間、資料の調査、整理に入りますので「ブリクー系」の研究連載をしばらく休憩します。

★★★

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像B】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:07 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像C】   イレブン  2019年11月30日(土) 17:08 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像D】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:09 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像E】   イレブン  2019年11月30日(土) 17:09 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像F】   イレブン  2019年11月30日(土) 17:10 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像G】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:11 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像I】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:13 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像J】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:14 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像K】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:14 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像L】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:15 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像M】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:16 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像N】  イレブン  2019年11月30日(土) 17:18 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像O】  ・  イレブン  2019年11月30日(土) 17:19 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像P】  ・  イレブン  2019年11月30日(土) 17:20 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像Q】   イレブン  2019年11月30日(土) 17:21 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像R】 ・  イレブン  2019年11月30日(土) 17:22 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像S】   イレブン  2019年11月30日(土) 17:23 修正

 撮影の季節 20191130 【♀種鳩画像21】   イレブン  2019年11月30日(土) 17:26 修正
×19帝王9390号

 撮影の季節 20191207 【♀種鳩画像22】    イレブン  2019年12月7日(土) 13:31 修正

  撮影の季節 20191207 【♀種鳩画像23】  イレブン  2019年12月9日(月) 5:30 修正

 撮影の季節 20191207 【♀種鳩画像24】  イレブン  2019年12月9日(月) 5:35 修正

 撮影の季節 20191207 【♀種鳩画像25】  イレブン  2019年12月14日(土) 5:18 修正

 撮影の季節 20191214 【♀種鳩画像26】    イレブン  2019年12月14日(土) 8:09 修正

 撮影の季節 20191214 【♀種鳩画像27】  イレブン  2019年12月14日(土) 8:11 修正

 撮影の季節 20191214 【♀種鳩画像27】  イレブン  2019年12月14日(土) 8:12 修正

  撮影の季節 20191215 【♀種鳩画像28】  イレブン  2019年12月15日(日) 11:59 修正

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像@】  イレブン  2019年12月7日(土) 18:30
修正
■2020年度配合検討用画像■

配合を考える時期になりました。昨年までは、種鳩の画像を印刷してカード化して配合を考えていましたが、手間が掛かリ過ぎるので掲示板に画像を上げて考えることにしました。

×【♀種鳩画像P】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像A】  イレブン  2019年12月7日(土) 18:32 修正
×【♀種鳩画像24】

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像B】    イレブン  2019年12月7日(土) 18:33 修正
・×【♀種鳩画像N】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像C】    イレブン  2019年12月7日(土) 18:34 修正
・×【♀種鳩画像M】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像E】    イレブン  2019年12月7日(土) 18:36 修正
×【♀種鳩画像27】

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像F】    イレブン  2019年12月7日(土) 18:36 修正
×【♀種鳩画像F】    

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像G】    イレブン  2019年12月7日(土) 18:38 修正
×【♀種鳩画像28】

×【♀種鳩画像I】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像H】      イレブン  2019年12月7日(土) 19:03 修正
×【♀種鳩画像24】

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像I】      イレブン  2019年12月7日(土) 19:04 修正
×【♀種鳩画像E】  
×【♀種鳩画像F】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像J】  イレブン  2019年12月8日(日) 16:47 修正
×【♀種鳩画像P】 

 撮影の季節 20191208 【♂種鳩画像K】    イレブン  2019年12月8日(日) 16:49 修正
【♀種鳩画像B】 

 撮影の季節 20191208 【♂種鳩画像L】    イレブン  2019年12月8日(日) 16:52 修正
×【♀種鳩画像Q】
××【♀種鳩画像26】
×【♀種鳩画像26】  

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像M】    イレブン  2019年12月8日(日) 16:53 修正
×【♀種鳩画像R】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像N】    イレブン  2019年12月8日(日) 16:54 修正
×【♀種鳩画像L】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像O】    イレブン  2019年12月8日(日) 16:55 修正
×【♀種鳩画像G】
×【♀種鳩画像@】   

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像P】  イレブン  2019年12月8日(日) 16:56 修正
×【♀種鳩画像D】
×【♀種鳩画像28】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像Q】    イレブン  2019年12月9日(月) 4:24 修正
・×【♀種鳩画像O】 

 撮影の季節 20191207 【♂種鳩画像R】    イレブン  2019年12月9日(月) 4:25 修正

 【♂種鳩画像S】    イレブン  2019年12月9日(月) 4:41 修正
×【♀種鳩画像23】
×【♀種鳩画像E】  

 【♂種鳩画像21】      イレブン  2019年12月9日(月) 4:44 修正
×【♀種鳩画像28】 
×【♀種鳩画像22】  

 ・【♂種鳩画像22】   イレブン  2019年12月9日(月) 5:36 修正
×【♀種鳩画像C】  

 【♂種鳩画像23】   イレブン  2019年12月14日(土) 8:20 修正
×【♀種鳩画像I】 
×【♀種鳩画像J】 

 撮影の季節 20191215 【♂種鳩画像24】      イレブン  2019年12月15日(日) 11:57 修正

 ■■イレブンへの連絡先■■ メールアドレスの変更のお知らせ  イレブン  2019年12月9日(月) 22:31
修正
新しいメールアドレスに変更しました。
 
 hal9000jp@ace.ocn.ne.jp

 『岩田系大研究』《第U章「基礎鳩研究」》(6) 岩田系基礎鳩の源流を探る  第1章 ブリクー系から見た岩田系 2 『The history of Belgian racing pigeons』 J. Gallez著によるブリクー系 の研究  イレブン  2019年11月29日(金) 4:16
修正
★大田誠彦のピジョンカルチャーでのブリクー関連の記事は、我が国の鳩界とブリクー系の関係を知る上では貴重な資料でした。しかし、ブリクー系そのものの成立やその後の経緯、Dr.アーサー.ブリクーの鳩理論というブリクー系の全貌を知るには、やはり、ベルギーのレース鳩の成立期から主だった系統が形成された歴史を綴った大著『The history of Belgian racing pigeons』(The history of Belgian strains) J. Gallez著 をひもといてきちんと調べねなければ成りません。

これを読むと、並河靖も大田誠彦も、この本を元に自らの研究を加えてブリクー系を論述していることが伺えます。当然、アカルディから岩田系の基礎鳩として純ブリークー系Z44号DCW♀を導入した岩田考七も目を通していたはずです。それは、岩田孝七が岩田系の形成初期からブリクー系の直系及びブリクー系から派生した系統を中心に種鳩を導入している形跡を感じるからです。

結構長編の引用資料となりますが、ここをきちんと整理すると、岩田28号のラインが岩田系形成の上で重要な柱のひとつだったことが浮き彫りになってくるとイレブンは考えています。では、資料を引用します。(イレブン)

 ◆◆◆ ドクター・アーサー・ブリクー ◆◆◆   ・・  2019年11月29日(金) 4:21 修正
■まえがき■

第二次大戦(1939〜45)以前のもっとも有名かつ偉大なレースマンは、いったい誰であったろうか。それは疑いもなく、ベルギーはもとより全ヨーロッパ|こおいても、Dr.アーサー・ブリクーをおいて他にないであろう。

当時の数多いレースマンの中でもレース鳩の配合、作出技術やレースでの成功においてDr.アーサー・ブリクーよりも偉大な人を見いだすことはむずかしいであろう。ブリクーほどすばらしい成功をおさめた人はいないのである。ブリクーの成した業績に比肩しうる成功をおさめた者を見い出すことはできないのである。Dr.アーサー・ブリクーの突然の死後10年間は、彼を手本としようとするレースマン達を非常に困惑させた.というのは、ブリクーの鳩レースにおける輝かしい成功の基礎となった作出、レース、配合のテクニックや秘訣を紹介する書物か一冊もなかったからである.なぜなら、ブリクーのそういったものはすべて誰にも明かされることがなく、ブリクー自身の記録もなかったたからである.

ア−サー・ブリクーの死後、鳩舎の維持をしたのはブリクーJrであったが、ブリクー存命中の系統、鳩質を維持することができなかったのは残念なことである。Dr.アーサー・ブリクー系を大きく分類すると、3期に分けられる.

第1期、第1次大戦後より第2次大戦までの系統、つまり1919年〜1939年の20年間の系統で、ブリクー自身の手で建立された。
第2期。1940年の悲しい事故の後、再度ブリクーによって確立された系統である。
第3期、1947年頃(不明)の突然のブリクーの死後、鳩舎の管理を受け継いだのは、息子のブリクーJrであった。しかし非常に残念なことに、彼の息子はそれほど鳩レースに興味をもっていなかった。というのも、息子は事業面において活躍をしていたので十分にレース鳩を研究するほどの時間がなかったのである。

結論を言えば、 Dr.アーサー・ブリクーは、1919年〜1939年の20年間を君臨した、疑いもなく鳩レースのチャンピオンなのである。

 ■■第1期の時代■  ・・  2019年11月29日(金) 4:23 修正
アーサー・ブリクーは、大学で医学を学んでいる頃に鳩レースに興味をもちはじめた。その後、50年経ったのちも、彼はいみじくもこう述べた。
゛私の鳩レースに対する情熱は、この50年間不変のものであった……″と。

ブリクーの名前か世間で注目を浴びるようになり四半世紀もの間、彼の名声を不動のものとしたのは第一次大戦後であった。第一次大戦中でさえ、ブリクーはNレースや長距離レースにおいて数々の賞を勝ちとっている。1930年〜1939年の10年間で優勝14回、2位12回、上位20位以内124回の記録をしているのである。

ブリクーの優勝、上位入賞したレースの数があまりにも多くすばらしい成功をおさめていたので、多くのレースマンはブリクーが鳩に興奮剤を与えていたのではないかといううわささえ流れた。

ブリクーが成功し、有名になり始めたのは、基礎系統としてベークマン系とセリエールー系を導入したことに発する。後に、ブリクーはヴァルクールを流れたバクレーヌ系やジュメッペを流れたルーズ一系も追加導入している。彼はまた、フランスのチャンピオン、ツールコワンのポール・シオンとも若鳩を何羽か交換している。さらに、ブリクーにはグルネー系や初期のブリクー系の最高基礎種鳩の゛ジュール・シーザー゛、゛ホワイト・ノーズ゛などのジュール・ヤンセン系か導入されていることが古い記録に見られる。しかし、“ジュール・シーザー゛などの系統や記録かのこっていないのは非常に残念なことである。また、ブリクーの最高雄種鳩にはカレル・ウェーゲ(※注イレブン)の流れが導入されていることも明らかである。そして、その最高雄種鳩の血筋はジュール・ヤンセン(※注イレブン)にも流れている。

上記のそれぞれの異血は。ブリクー自身によって配合されすばらしい結果をもたらした。ブリクーは近親交配もしたが、異血交配を重要視していた。
直系や連続的な近親交配は失敗の傾向を示したという。ブリクーによれば、異血をあまり入れないでいるとその系統が衰退してしまう。それは、近親文配が強く見られる系統を異血として導入する際には特に重要な事実なのである。

一般的には、ある系統を導入する際はその系統の鳩をレースでテストしてから作出にとりかかるべきである、ということであった。ブリクーはレース鳩におけるもっとも重要な鳩質は何であるかという質問を受けるといつもこう答えたものである。゛私は決して体質の弱い鳩や呼吸器系の弱い鳩を認めない。私のもっとも好みの夕イプは筋肉質の鳩で羽毛がやわらかで豊富にある鳩である。さらに長距離鳩としては副翼が十分に発達しているということか絶対条件である。副翼の短いタイプは中距離レースにもあまり向いていない。″

ブリクーの好みのタイプは長距離レース用のものである。ブリクーは、短距離レースは長距離レースに参加させる前の単なる訓練としての意味でしか興味をもっていなかった。上記は真の偉大なる名声を勝ち得た、他に比肩しうることのできない偉大なレースマン、ベルギーの鳩史上において重要な役割を果たした世界的に有名なドクター・ブリクーの経験による代表的な言葉の一部である。

ブリクーの記録や成功は深く追求され研究された秘訣による結果としてのみもたらされていると信じる我々すべてのレースマンにとってよい教訓となることは必至である。

第一期の時代のブリクー自身によって確立された系統はスコットランドのDr.アンダーソン、ベルギー、アイゲンプラッヶルのデマネ(1953年5月死去)、オーデンブルグのネストール・トゥレムリー、シャトレのキャラメン、大富豪でヴィエール・ペルヴィンという城の主であるデュモン・シャサールなどにブリクー直系として流れている。ネストール・トゥレムリー、キャラメンについては後章で詳しく述べることにして、ここでは他の三者が導入したブリクーの代表種鳩について紹介しよう。

 ■■Dr.アンダーソン■■  ・・  2019年11月29日(金) 4:42 修正
Dr.アンダーソンはブリクーの最高基礎種鳩である゛ジュール・シーザー゛の流れを非常に多く導入している。゛ジュール・シーザー″はジュール・ヤンセンの系統であるが、詳しい系統などは古い記録にも残っていないのは非常に残念である。

●゛ブリダース・プライド″RC含 35-2236039
 Dr.ブリクー自身によって作出された最高種鳩で当時は300ポンドの雄種鳩として有名であった。この雄種鳩ばジュール・シーザー″の近親系で作出された。Dr.アンダーソンは、この種鳩の直仔は二羽だけしか人に売らなかった。他の直仔はアンダーソン自身で確保しておき、晩年におこなわれた競売で初めて手離した。

●゛チャンピオン・ルイ゛RC合 37−815
 Dr.アンダーソン作翔、レンヌ545マイルでクラブ5回優勝、地区3回優勝の銘鳩。(系統図参照) この銘鳩の父方の祖父は有名な’ブラック・ドクター゛で母方の祖先に゛ジュール・シーザー゛が見られる。また母方の祖母゛メラニー″の祖先にはウェーゲ系が見られる。
 ゛ブラック・ドクター゛ブリクー作 27−263654 29年:アングレームN・ダービー44位
 30年:ボルドー1位、アングレーム7位
 31年:ボルドー9位、ポー32位、アングレーム19位他入賞
 32年:アングレーム32位他人賞
 33年:タックス68位
 34年:ポーN 108位他入賞の記録をもつ銘鳩。

 Dr.アンダーソンのブリクー系代表鳩@  ・・  2019年11月29日(金) 4:50 修正
・・

 Dr.アンダーソンのブリクー系代表鳩A  ・・  2019年11月29日(金) 4:52 修正

 ■■  A・デマネ  ■■  イレブン  2019年11月29日(金) 4:55 修正
 デマネはベルギーのRFC(ローヤル・フライング・クラブ)の理事をしており、レース面で多く成功していた。
 デマネは、1939年に死去したギョーム・スタッサールとも親交を得ておりスタッサール系を基礎としていた。また、モーリス・アミール系も基礎系統として導入していた。ブリュッセルのモーリス・アミールにはDr、ブリクーの初期の系統が流れていた。
 それは、デマネの代表種鳩である゛グラマー゛の系統図を見るとはっきりする。(※グラマー系図参照)

 ■■デュモン・シヤサール■■  ・・  2019年11月29日(金) 4:57 修正
1940年までの初期ブリクー系は、3期に大別したブリクー系の中でももっともすばらしく純粋な銘血である。そのブリクー系の代表鳩の一部はヴィエール・ペルヴインという城の主で大富豪のザヴィエール・デュモン・シャサールによって導入された。
 デュモン・シャサールはブリクー系を多く導入したばかりでなく、自ら作出したブリクー系を多く世に出していた。デュモンによって主催されたブリクー系の競売の売上金は慈善事業に寄附された。

以下は、デュモン・シャサールが系統確立のためにブリクー系を詳細に研究した古い記録に残っていたものである。ブリクーの代表種鳩が判明できる。

●(1)クライネ・ゲショルプテ・ブリクー
 1930年におこなわれたブリクーの競売で購入。
 この鳩はDr.ブリクーのチャンピオン・レーサーの一羽で数多くのレースに入賞した5年間の中で、ポーナショナル優勝を記録している。
 父鳩ばコード・グレイ・ブリクー″23−2024739 
 母鳩ばサンバンサン″(純ブリクー)である。
 また、この鳩ばジュール・シーザー″の全姉妹で ある。デュモン鳩舎の代表雌種鳩゛コード・ズワルド44−1213は、この鳩の孫鳩である。

●(2)ロード・リボルヌ 28−303973
 父鳩ばゲショルプテ・シオン゛ポール・シオ直系で母鳩ばショーネ・ロード″ジュール・シーザーの姉妹
 翔歴:1930年:アングレームN・ダービー24位
 アングレームN(コルトレーク)1位
 アングレームN(ブリュッセル)4位
 31年:リボルヌ1位
 32年:アングレームN(ブリュッセル)1位
 33年:ボルドーN(アンダンテ・ベルジ)1位
 ゛ロード・リボルヌ″ばグレイ″39−91374の父鳩
で、゛グレイ″はデュモン鳩舎の代表種鳩になった前述の゛コード・ズワルト″44−1213の曽々祖父である。

●(3)コード・ロード・ブリクー 29−227541
 父鳩ばズワルト・ペン″ジュール・シーザーの兄弟、母鳩ばコード・ゲショルプテ″タックスN7位入賞 コード・グレイ×有名なサンバンサン
 翔歴:1931年:ナショナル・ダービー9位
 アングレームN2位、アングレームNI位
 32年:トゥリー1位、アングレームN4位
 33年:オルレアン3位、アングレーム2位
    アングレームN(全ベルギー)64位
 ゛コード・ロード・ブリクー″ばオート・ブリクー″37−201942という1940年のフランス軍による悲惨な大虐殺を逃がれた唯一羽の雌鳩の父鳩である。

●(4)ボルドー・ブリクー 1931年生まれ
 Dr.ブリクーのベークマン系直系
 翔歴:1934年:ボルドー2位
 36年:ビアリッツ1位
 37年:シャトロー1位
 38年:サンバンサン1位
 39年:タックス17位
 ゛ズワルト・ブリクー゛37−201942の祖父。
 ゛ズワルト・ブリクー″は1940年にトゥレムリーの゛ラング゛とペアーにされた。

●(5)グロート・ロード 29−227600 ブリクー作 ゛ドリーム″の兄弟。父鳩はブリクーの゛ド・ポワリュー″で゛ジュール・シーザー″の直仔・母鳩ばヌウーヴエ・ゲショルブデで゛ジュール・シーザー″の姉妹である。゛グロート・ロード″は、1933年全ベルギーの最優秀雌種鳩という記録をもっている。
 
他のDr.ブリクーの代表種鳩ば

●ホワイト・ノーズ゛B C P ♂ 34−2239609 
ジュール・ヤンセン作純ジュール・ヤンセンで、ノーヨンからサンバンサンまで入賞し、コニャック1055羽中13位、アングレーム7位。サンバンサン13位、ビンシエ13位に入賞した鳩などである。
(つづく)

 ■■■■■ 第 2 期 の 時 代 ■■■■■  ・・  2019年11月30日(土) 5:05 修正
アーサー・ブリクーの競翔生活は、銘鳩を作出し多くの優入賞鳩を作出する偉業を果たしえた、絶え間なくレース鳩を改良することにのみ費やされた。
ブリクーの晩年はいささか悲しい物語である。

時は1940年、大多数の人々にふりかかった悲惨な大混乱の中でブリクーも疎開者の一人となって逃げた。数週間後、再び我が家へ戻ったブリクーはかつて経験したことのない激しい悲しみに打たれた。それは、ブリクーの疎開中にフランス軍は。彼の全人生を傾けた生きがいの銘鳩をすべて殺してしまっていたのであった。ブリクーのうけたショックは想像を絶するもので、それが彼の死を早めた原囚かもしれないのである。その後、何ヶ月たってもブリクーは自分の一番好きな趣味を再び開始しようとする気配さえみせようとはしなかった。それほど、ブリクーは気が抜けてしまったのである。

しかし、幸運なことにブリクーにはフランス軍によって殺されてしまった銘鳩の子孫や、初期のブリクーの代表種鳩を導入していた親友が二人いた。
彼らはオーデンブルグのネストール・トゥレムリーとシャトレのアーサー・キヤラメンであった。

彼らは意気消沈したブリクーを訪れ、レースを再開できるよう彼らの鳩舎からブリクーの欲する種鳩を喜んで提供しようと申し出た。彼ら二人の親切な申し出とブリクーの天才的な才量によって、ブリクーは新たな系統確立に再度着手することができた。

トゥレムリー、キャラメンの両鳩舎の種鳩はブリクー自身の経験と才能で厳選され配合された。そして、それらブリクー自身の手で選び抜いた最高の種鳩から輩出された鳩によってブリクーは再び数々の成功をおさめはしめたのである。

 ■■ ブリクー晩年の基礎種鳩  ■■  イレブン  2019年11月30日(土) 5:13 修正
ブリクー晩年の基礎種鳩は、1940年にブリクーの銘鳩がフランス軍に殺されてしまい、トゥレムリーやキャラメンが鳩舎再建を助けるため提供したもので、言うまでもなくブリクー初期の代表種鳩を彼らが導入したものである。つまり、第2次大戦前のブリクー自身が確立した銘血が再度逆導入されたのである。それらは………

●A:オート・ベークマン
 ブリクー初期の基礎系統で、トゥレムリーのポー優勝鳩のポー・ヘンから生まれた銘鳩である。オート・ベークマンは1951年に死亡。
●B:ド・ラング
 トゥレムリー作 二才鳩時、数多くの入賞記録をもつ。1940年、Cとペアーにされブリクーの代表ペアーとなった。
●C:ズワルト・ブリクー
 父鳩ばコード・ロード″、母鳩はボルドーN入賞した鳩である。BXCのペアーはブリクー鳩舎の代表ベアーとなった。
●D:ド・グレイ・キャラメン
父鳩は有名な゛クライネ・ゲショルプテヘ母鳩はブリクー自身によって厳選されだグレイ・キャラメン″である。゛クライネ・ゲショルプテ″はブリクーがキャラメンにあげた卵から生まれた鳩で、アングレー−ム、リボルヌ、ボルドー、ポー、サンバンサンなどの長距離21レース中20回入賞した銘鳩である。
●E:オート・ロスト
゛オート・ベークマンク Aの直娘。
●F:ホワイト・ノーズ B C P 34−2239609
 ジュール・ヤンセン作 純ジュール・ヤンセン
この鳩はトゥレムリー、キャラメンのどちらからブリクーに導入されたのかは定かでない。しかレブリクーが戦前に導入し、ニ者のうちどちらかに譲ったことは確かである。
●G:ロスト・ズワルトスタール ♀
 コード・グレイ・トゥレムリーの直仔×ショーネH:グレイ・シャトロー
 A×(A×D)の直仔
●I:レッド・ヘン
父鳩ばアス″(゛アス″はBXCの直仔)
母鳩ばナイス・レッドリ
●J:ナイス・レッド
 父鳩ばエアプレーン・トゥレムリー″×E 母鳩ばD″
●K:ゲショルプテ
 A×゛グレイ・トゥレムリー″の娘
●L:グロート・ヴォス
 ゛グレイ・トゥレムリー″の孫 母鳩ばE″

幸運にもブリクーに比肩しうる成功をおさめることができたレースマンはネストール・トゥレムリーとキャラメンである。なぜなら、二人はブリクー系を導入する以前にも優秀なレースマンであったが、ブリクー系を基礎として導入してからはめざましい活躍しはじめたのである。
 キャラメンは、アングレームとボルドーを上位入賞しだ”モザイク”ど”ブラウエ”という銘鳩をもっていたが、ブリクー系を基礎として導入すると同時にちゅうちょすることなく全鳩を手放してしまった。
 また、ネストール・トゥレムリーも名の知れたレースマンでフアンデフェルデ×グルネーの゛マデロン″、バクレーヌ系の゛モーレナール″という銘鳩と第一級クラスの鳩ばかりを飼育し、トゥレムリー系確立のために努力していた。
 しかし、ブリクー自身より直接導入する機会を得ると同時に、トゥレムリーはブリクー系によって独自の系統を確立しようと決心した。そして、純粋なブリクー系だけを飼育するため、トゥレムリーはキャラメンと同じようにいままで飼育していた鳩を全鳩競売に出し処分してしまったのである。

つまり、第2次大戦以前の純粋なブリクー系およびブリクーが基礎としていた代表種鳩の直系や自身を受け継いだのはネストール・トゥレムリーとキャラメンのただ二人だけだったのである。そして、彼らが受け継いだブリクーの直系がふたたびブリクーに逆導入されたのである。そして………… 上記の種鳩A〜Lを基礎として、ブリクー−は1940〜1947年頃に第2期のDr.アーサー・ブリクー系を確立したのであった。

 ■■■■■  第3期の時代 ■■■■■   ・・  2019年11月30日(土) 5:17 修正
アーサー・ブリクーの突然の死後、仝鳩は息子のブリクーJr.によって管理された。
 第三期(1947 ? 〜52)は、ブリクー自身が確立した系統を維持すること、さらには改良することもとても困難であった。というのは、息子のブリクーJr、が父と同じような鳩レースの経験および深い知識をもっておらず、そのうえブリクーJr.は事業に多くの時間を費やさなければならなかったためにパンドラ一に鳩舎管理を任せてしまっていた。そして、父の友人でもあったレースマンからアドバイスを受けながらかろうヒて鳩舎を維持した。
 1952年11月16日、ブリクーJr.によってブリクー鳩舎の全鳩88羽が競売に出された。この競売によってブリクー系の全鳩は、銘血ブリクー系を求める全世界の愛鳩家の手に渡っていった。
 しかし、それらの鳩が第2次大戦以前のブリクー白身によって確立された、ブリクー系の鳩とはおよびもつかないものであったことは非常に残念なことである。

 ■■ なぜ全鳩処分されたか ■■  ・・  2019年11月30日(土) 5:19 修正
みずからの名前が、確立された血統の銘として世に出る前には、その血筋より幾多の優秀な子孫が輩出されていることが第一条件である。
 しかしながら、鳩質の優れた鳩が十分な経験と知識によって管理されたとしても必ずすばらしい成績をおさめる銘鳩となるとは言いきれない。
 また、優秀な血筋の鳩でも豊富な知識と経験をもたないレースマンに管理された場合にも成功はあまり望むことはできないのである。しかし、その同じ鳩が熟練したレースマンの手にかかった場合には、前者と違いその優秀な系統の名声が維持されるのである。なぜなら、使翔するレースマンの能力が50%作用し、残りの50%は鳩自身の優秀性か作用しているからである。言葉を変えれば、経験豊かでないレースマンはハンドラーの助けをかりるが、熟練したレースマンは、自分かパンドラ一に自ら指図したことのみを手助けさせるのである。
 以上のことがブリクー自身とブリクーJr.との大きな差であったのである。そして、ブリクーJr.は全鳩を処分しなければならなくなってしまったのであろう。
 次号では、1952年におこなわれたブリクーの全鳩処分のリストとブリクーのレース方法やその秘訣を詳しく紹介する予定である。
 それらは、ブリクーの配合方法や作出方法を研究する上で大いに役立つことであろう。


 ◆◆ドクター・アーサー・ブリクー・ジョリモン◆◆  ・・  2019年11月30日(土) 5:22 修正
■まえがき■

ブリクー系として知られるDr.アーサー・ブリク−によって確立された銘血は、その時代の流れを三期に大別することができる。

第一期の時代は、ベークマン、ハワレーヌ、ジュール・ヤンセン、ウェーゲ系の流れるポール・シオン系などを基礎系統として確立されている。
 そのブリクー系の血筋は、ネストール・トウレムリー、アーサー・キヤラメン、デュモン・シヤサール等に多く流れていった。特にトウレムリーやキヤラメンは純粋なブリクー系の直系の多くを導入していった。そして、彼らはブリクー系の導入と同時に今まで飼育していた全鳩を処分し、純粋なブリクー系だけを飼育した。したがって、第一期の時代のブリクー直系の継承者はトウレムリーとキヤラメンのただ二人だけであった。時代系譜は、第一次大戦後(1918)より第二次大戦(1940)までの時代である。

第二期の時代は、1940年の悲惨な事件より始まる。それは、フランス軍がベルギーの鳩が軍事目的のために通信鳩としてドイツ軍の手に陥ちるのを避けるためにおこなったレース鳩の一斉大虐殺であった。1940年、激しくなった戦火の中をブリクーは安全な揚所へと疎開した。そして敬凋間後、我が家へもどったブリクーを待っていたのはフランス軍によって殺されてしまった銘鳩の死骸だけであった。ブリクーの受けたショックは非常に大きく、のちにそのショックガ彼の死を早めた原因かもしれないと人々に語り伝えられていった。トウレムリーとキヤラメンは恩師であるブリクーのために鳩舎再建を手伝った。両鳩舎の代表種鳩を基礎鳩として、ブリクーは新たな系統確立のために専念した。それらの基礎鳩は、ブリクーの第一期の時代の系統をおもな流れとしていることは言うまでもないことである。時代系譜は、1940年からプリクーガ73オで死去した1947年(?)までである。

 ■■第3期の時代■■  イレブン  2019年11月30日(土) 5:27 修正
第3期の時代は、1947年(?)のブリクーの死後から1952年におこなわれた全鳩処分の競売までの期間である。その間のブリクーの後継者は息子のブリクーJr.であった。しかしながら、ブリクーJr.は事業が非常に忙しく十分な管理をすることができなかった。そのため、ブリクーJr.は大部分をパンドラ一に委託して鳩舎維持をしていた。

どんなにすぐれた血筋の鳩でも、豊富な経験と知識をもつレースマンに管理されたとしても優秀な成績をおさめるとはかぎらないのである。したがって、いかに優れた血筋の鳩でも管理するレースマンが知識や経験が不十分な場合には、なおさら成功を望むことはむずかしいのである。これが、ブリクーJr.に仝鳩処分を余議なくさせた事由であろう。

これより紹介する全鳩処分の競売リストは、ブリクーによってなされた配合を研究する上で非常に参考となるであろう。

 ◆ブリクーの全鳩処分◆  イレブン  2019年11月30日(土) 5:53 修正
ブリクーの全鳩処分は、1952年11月16日、ブリュツセルにおいておこなわれた。
 ブリクーJr.によって主催されたその競売では。種鳩40羽。若鳩48羽が売りにだされた。
 それら88羽の基礎鳩は先月号で詳しく紹介した、つぎのA〜Lの12羽である。

◆◆◆Dr.ブリクー晩年の基礎鳩◆◆◆

●A:オート・ベークマン
 トゥレムリーのポー優勝鳩のポー・ヘンから作出された。ベークマン系。1951年に死んだ。
●B:ド・ラング ♀
 ネストール・トゥレムリー作
●C:ズワルト・ブリクー ♂
 C×B、このペアーはブリクー鳩舎の基礎。
●D:オート・ロスト
 Aの娘
●E:グレイ・キャラメン

 競売で売られた88羽の全リストを紹介することはぽう大なページ数を必要とするので、ここでは種鳩40羽について紹介しよう。

●1:オート・ローデン 40−604311
翔歴:アングレーム・ダービー83位、同レースN5位、ボルドー73位、リボルヌ4位、ポワティエ84位、アングレームN8位、ラ・ソートレーヌ21位、ボルドー20位、リボルヌ15位
 父鳩は32年生まれの゛ズワルト・スタール″
 母鳩は有名な゛ジュール・シーザー″の孫娘である゛デイッケ・ロスト″
 オート・ローデンは14、39.68、69、86の父鳩

●2 : 45−1715631 B C ♀
 A×D 13、20、22、57、58の母鳩

●3:オート・ロスト 48−468965 古
 F×G アングレームを主翼を骨折したままで帰還した。 9、12、18、40、51、52、63、64、67の父

●4:ショーネ・ゲショルプテ 48−526722 ♀
 A×D‘5、10、16、53、56、75、88の母鳩

●5:ベークマン 49−536279
 A×Na4 代表的なベークマンのタイプ
 第一級の種鳩 翔歴:51年モンサン・マルサン65位、ドールダン39位、アングレーム56位 52年ボルドー50位(ケガをして帰還)、リモージュ35位、25位、20位

●6:グロート・ゲショルプテ 48−468973 ♀
 K×D 7、11、17、19、25、27の母鳩

●7:クライネ・ベークマン 49−461905
 A×N0.6 アメリカに売られた
翔歴:50年ノーヨン63位、ポンステ18位
51年:ノーヨン43位、シャトロー81位
52年:コンパーニエ43位、トゥリー95位、オルレアン108位、シャトロー43位、152位、リモージュ49位、ドールダン・シャルトレ85位、コルペイル30位他多数入賞した第一線級のレーサー、種鳩である。29、30.31、46、47、76、77の父鳩
●8 : 48−411817 R ♀
 L×G 非常に美しい種鳩 9、12、18、39、54、55の母鳩
●9:コード・ロゼ 49−461919
 N0.3×N0.8
翔歴:50年ポン・ジョリモン43位
51年:コルペイル45位、オルレアン104位、シャトロー59位
52年:トゥリー49位、オルレアン52位、プルワ104位、トゥリー198位、コルベイル28位、29位
49、50.78、79の父鳩
●10 : デイッケ・ゲショルプテ 49−361104
 ゲショルプテ・ダービー×Na4
46.47、76、77の母鳩
●11 : グロート・クラヴァツテ 49−461913
 N0.7の兄弟 ディッケ・ベークマン(アメリカに売られた)×Na6
翔歴:50年ポン・ジョリモン57位
51年:ポン・ジョリモン56位、オルレアン131位、リモージュ80位
●12 : 49−461920 R ♀
 陥.3×N0.8 N0.9の姉妹
61、62、73.74の母鳩
●13 : グロート・ゲショルプテ 49−361101
 Aの直仔でアングレームで失踪したグロート・ゲショルプテ×Na2
翔歴:50年無記録
51年:シャトロー21位
52年:コンパーニエ18位、ポン・ジョリモン33位、ドルダン49位、オルレアン80位 38、85の父鳩
●14 : 49−536299 B ♀
 N0.1×N〔k6 28、32、34、36、70、71の母鳩
●15 : レイト・ブラウエ ♀
 H×(Aの娘)
翔歴:50年無記録
51年: 5月に失踪 9月に帰還
52年:トゥリー120位、ブルワ(三連合合同)29位、シャルルルワ53位
●16:BCWFT ♀
 Aの直仔×N0.14 純ベークマン
29、30、31の母鳩
●17 : クライネ・クラヴァツテ 50−429630
 N0.5×N0.6
翔歴:51年無記録
52年:ノーヨン9位、コンパーニエ53位、ポンジョリモン30位、ドールダン56位.シャトロー77位、ドールダン28位、コルベイル9位、11位、16位
33、35、41、42、80、81の父鳩
●18 : 50−542812 RWFT ♀
 N0.3×N0.8 43、82の母鳩
●19 : クライネ・ズワルト 50−429649
 N0..5×N0.6
翔歴:51年無記録
52年:ノーヨン75位、コンパーニエ79位、ポンサン43位他 後に足を折り引退
●20 : 50−429631 B c ♀.
 N0.11×N0.12種鳩専用
33、35、41、42、80、81の母鳩
●21 : グリズル・ウイツトペン
 父鳩はメキシコに売られたコード・クライネ・グリズル(Gの直仔)母鳩はJ
翔歴:51年無記録
52年:ポンジョリモン10位、.オルレアン148位、アングレーム24位、リモージュ10位、11位、18位
32、34、36、43、86の父鳩
●22 : 50−429640 B C ♀
 N0.11×N0.2
●23 : ライト・コック
 N0.21の兄弟
翔歴:51年無記録
52年:ボルドー50位、リモージュ66位
●24 : 50−7004 B ♀
 ウィンデ・オーゼン兄弟から逆導入 純ブリクー59、60、87の母鳩
●25:BC♂Na17の兄弟
 N0.5×N0.6
 N0.24とペアーになり59、60、87の父鳩’
●26:R♀
 父鳩は1951年最高の種鳩でN0.9の兄弟
 母鳩はJの娘
40、49、50、78、79の母鳩
●27 : グロート・リヒテ・ゲショルプテ 51−410979 
N0..5×N0.6 N0.17の兄弟 65、66の父鳩
●28 : 50−429634 B C ♀
 N0.9×Na14 44、45、83、84の母鳩
●29 : ショーネ・ズワルト・ウィットペン
 N0.7×N0.16  N0.30、31と兄弟
 75、88の父鳩
●30:BC♀
 N0.7×N0.16  80の母鳩
●31 51−410977 BLKWFT
 N0.7×N0.16 72の父鳩
●32 : グリズル・ヘン
 N0.21×N0.14  N0.34、36の兄弟 72の母鳩
●33 : 51−505066 B C ♀ 純ベークマン 
 N0.17×N0.20  57、58の母鳩
●34 : ディツケ・プラウエ
 N(121×N0.14 68、69、86の母鳩
●35:BC舎 純ベークマン
 NO17×N0.20 70、71の父鳩
●36 : クライネ・ブラウエ 51−505342
 N(121×h14 51、52、63、64、67の母鳩37:51−505071 B C 舎
 Nd1×B♀(失踪)
●38 : ズワルト 51−505068 ♀
 N(113×ジョルジュ・ヴァーイェンベグル65、66の母鳩
●39 : クライネ・ロード 51−416306 ♂
 N0.1×N0..8  61、62、73、74の父鳩
●40 : 51−410971 R 否
 N0.3×N0.26 48、54、55の父鳩 以下48羽の若鳩(別図参照)


 ・  ・・  2019年11月30日(土) 5:56 修正
 一部の読者にとっては、これらの競売リストや別図を見ることほどつまらないことはないであろう。
 しかし。ある一部の読者にとってはこれほど興味深く重要な資料はないであろう。後者のような読者は何回も何回もこれらの資料を読み返すことによってブリクーの配合方法を研究することであろう。

 以上の資料を紹介したことには、つぎのような目的も含まれている。

(1)1940年以降、ブリクー系はブリクー自身によって再度確立されたが、ブリクーJr.により維持され、その後全ベルギーはもとよりヨーロッパ各地に流れた系統を明確にするためである。

(2)I ブリクーの代表基礎鳩の系統が、1940年以前のものと同一系統であることが実証できる。
 また、フランス軍に殺されてしまった戦前のブリクー系の長距離鳩の代表として有名なジュール・シーザーの名前があげられる。

(3)1940年以前、また1944年以降、ブリクーは基礎系統を異血交配させていた。
 ベークマン、バクレーヌはグルネー、ハンセーヌ系などと同様に銘血であった。
 ブリクーはトゥレムリー、キャラメンなどの系統を異血として導入していた。
 テオ・ファンデフェルデと同じオーデンベルグ市に住んでいたトゥレムリーは多くのフアンデフェルデ系を導入していたO また、トゥレムリーはブリクー系を導入するために全鳩を処分してしまう以前は、フフンデフェルデ系とベークマン系の異血交配によつて成功していた。

(4)ブリクーが鳩を少しでも速く飛ばすために興奮剤を与えていたという噂は事実無根であろう。彼が、そのような噂をされるほど成功をおさめたのは当時のうちでもWシステムの使翔者として第一任者であったためであろう。また、ブリクーか銘鳩ばかりを所有していたと断言するのは、いささか奇異に感じるので、誰もがおどろくほどWシステムのレースマンとして熟達していたと解釈するのがいちばん自然であろう。

(5)ブリクーが基礎系統と交配させる場合、他の異血を配合させているということが明白である。

 □ブリクーの管理について□  ・・  2019年11月30日(土) 6:03 修正
つぎに紹介するのは、ブルックスという当時の鳩
誌に゛モダン・メソッド″というタイトルで掲載されたDr.ブリクーの一一一問一答の記事である。

Q:鳩レースを始めて何年になりますか
A:今年(1946)で52年目になります。私は学生。時代に鳩レースの魅力にとりつかれました。それ以来、52年間、今日でも私は異常なくらい鳩レースの魅力にとりつかれています。

Q:あなたの比類なき系統を確立するのにどのような系統鳩を基礎としているか
A:まず最初に、ヒロイン氏から数羽手に入れた。後にブリュッセルのCHアンドレ・シュルイから数羽導入した。第一次大戦後(1914〜1918)、ブリュッセルのベークマン、ヴインシエのカルリエールのもつロレット系、当時の中でも有名なバルクールのバクレーヌ等から数羽ずつ導入した。この時にはおよそ、1918〜1921年頃の間である。その後、ジュメッペのルーズ一系、ジュール・ヤンセンからクローク一系を導入した。私はそれらの系統を異血交配させた。

Q:そのことから、あなたは異血交配を得意とすると結論づけてもかまわないか
A:ある意味ではそうであるが、すべてがそうではない。事実、近親交配も多くしている。しかし、それにも限界がある。だからといって、必ず異血交配をしなければならないという意味ではない。

Q:近親交配はあまり続けないほうがよいというオランダの学者の説をどう思われるか
A:私の個人的な意見ではないが、絶対的にそのとおりである。連続的な近親交配を長く続けると、それはその系統の退廃の原因となる。異血を入れない系統は衰退の一途をたどるであろう。それらの系統の子孫は型も小さく、あまり発育もしないであろう。

Q:異血とはどんなものを言うのか
A:私は比較的強く近親交配されている純粋な系統を新系統として導入している。異血交配をうまく成功させるには、近親交配のされている純粋な血筋を導入しなくてはならない。 しかし、その異血交配を長く続ける前にその交配によって作出された鳩をレースでテストして十分に研究しなくてはならない。すべての異血交配が満足できる成果をもたらすとは限らないのである。事前のテストがもっとも重要な役割をはたすのである。

Q:若鳩はレースに参加させるか、それとも訓練だけをするのか
A:ご存知のとおり、私は中距離、特に長距離レースを得意としている。したがって私のレース方法はすべて長距離レースを基本としている。若鳩をレースに参加させないというのもそのためである。レースに使った若鳩は、将来あまり期待できないのである。若鳩をWシステム、あるいはナチュラルシステムで使翔することは、将来に悪い影響をおよぼすのである。というのは、若鳩の時に慣れきってしまい。成鳩となってからWシステムでレースしてもあまり効果がないのである。それゆえ、私は若鳩には個人訓練のみを経験させる。もちろん、その若鳩の両親の優秀性によっては配合させ作出することもある。

Q:もっとも重要とする鳩質はなにか
A:まず、鳩の美しさは全く考えない。それは、ショー・バードの場合に言うことであるからだ。
1:強く、堅固な呼吸器系
2:筋肉が豊富で柔軟性に富むこと
3:絹のような羽手質
4:長めでしっかりした副翼をもつこと
  短かめの副翼は短・中距離に向いているようである。重要なポイントを4つあげたが、今までの限りない私の成功と比較して、このセオリーは正しかったと自負している。

Q:ナチュラル・システムでレースしたことがあるか
A:第一次大戦以前の時代に一才鳩でレースしたことがある。それは、一才鳩の場合はWシステムよりNシステムのほうが使翔しやすいからである。
 というのは、Wシステムは利点も大きいが、抱卵中の母性本能の強い一才鳩の雌。鳩をレースに使えないという欠点も大きいからである。

Q:一才鳩のレースをどう思うか
A:まず、こう忠告するのを許していただきたいのと。私を信じていただきたい。
 一才鳩は決してWシステムでレースしてはいけない。もしそうするのであれば、それは殺すのも同然である。一才鳩に関して言うならば、まったくレースに参加させないほうがよいと断言できる。
 私は100〜250Kの訓練だけをさせている。その時は。抱卵中が有利か不利かということはいっさい関係ない。

Q:一才鳩から作出するか
A:作出する。一才鳩は鳩舎内で自由にさせている。
 私は訓練を開始する時、一才鳩が抱卵何日目であるか、どのくらいの時間かかって、いつ帰舎したかいっさい気にしていない。目的はバスケットに慣らすことと、100K〜250Kの距離に慣れさせることだけだからである。それがすべてである。

Q:二才鳩はどのようにしているか
A:二才鳩はWシステムでレースし、三才鳩以上はすべて長距離レースのみ参加させている。

Q:給餌方法を説明していただきたい
A:冬期は大麦、からす麦、少量の亜麻仁。大麦は特に重要な餌であり血液を浄化させる大きな役割をもっている。夏の間とレース期間中は、えんどう、イギリス豆、そら豆、大麦、とうもろこし。米。少量の菜種と亜麻仁を与える。 レース期間中は特に米を欠かさないようにしている。米は下痢を防ぐからである。換羽期間中は、そら豆、とうもろこし、大麦、えんどう。亜麻仁などを同じくらいの量を与える。
 私はそれぞれの季節に応して上記のものを与えるが、それらを配合した混合餌として与えるのではなくすべて別4に与えている。今までにこれといった病気に悩まされたこともないので、私の給餌方法は正しいと確信している。

Q:あなたの数限りない成功において特別な秘訣、あるいは特別なテクニックがあったのか
A:私の最大の秘訣は最高の健康状態を保つこととできる限りの注意を払うことである。
 多くのレースマン達は、そのことにほとんど注
意を払わないであろう。自分自身を愛鳩家と呼ぶ、そのような人々は秘訣や何か特別なものに対してのみ注意をはらったり、耳を傾けるのである。

Q:鳩舎管理はどのようにしているか
A:@私の鳩舎に入った時に空気がこもっていないのがわかるでしょう。それは、通風がよく工夫されているからである。
A鳩舎の全面は大きな窓がいくつもあり、天井にはいくつもの天窓が設けられている。そのため、舎内は非常に明るくなっている。
B鳩舎は三つの分室からなっており、-一一つはWシステムの雄鳩用、一つは種鳩用、一つは若鳩、一才鳩用である。
 鳩舎は豪華に造ってある必要はないが、日当たりがよく、通風のよい湿気のないことが重要である。
 鳩舎は最低、一日に一回は掃除しなくてはならない。 また血液を浄化させるために血液浄化剤や大麦を欠かしてはいけない。特に冬期やレース期間中は血液浄化剤や大麦を欠かさず与えておかなくてはならない。それらは、血液をきれいにし健康に保つことができるからである。さらに塩土と栄養塩も欠かさず与えておかなくてはならない。
 私の鳩舎では、三室にそれぞれ塩土、栄養塩、ミネラルの入った小さな餌箱を三つずつ常備している。

 以上の記事の中にはWシステムに関することは、あまり書かれていないが、紹介した一問一答の記事はベルギー国内の中でも鳩レースにおいては特に進歩的なフランス語を主言語とするワロン地方のレースマン、Dr.ブリクーのものである。Wシステムが一般的に採用されるようになったのは第一次大戦以降で、当時の第一任者はDr.ブリクーと言われていた。
 近年25年間に若鳩レースは大きく改められてきている。近年では若鳩さえ中距離レースに出され、一才鳩にいたってはその80%が使翔されている。Nレ−スでさえ、成鳩と一才鳩の二つの部問にわけられているほどである。したがって、近年のレース方法とブリクーのそれとを比較することはむずかしいことかもしれない。
 しかし、ドクター・アーサー・ブリクーは当時の他のレースマンをまったく寄せつけず限りない成功をおさめた偉大なレースマンであり。ことばでは言いあらわせないほどの銘鳩の作出者であったことは誰もが否定することのできない事実なのである。

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