『クレルカン時代の検証』
 序:歴史的検証の意義  イレブン 2010-10

日本在来系の出発点は、大正時代のクレルカン中佐と一千羽の鳩の来日から始まったとされています。

イレブンは、スネーク系がこの日本在来系の結晶とも言うべき銘系のひとつだと信じて疑わない者の一人ですが、この系統の源を調査していく過程で日本鳩界の原点とも言うべきこのクレルカン時代について歴史的な検証や考察が殆ど手つかずに今日に至っているという事態を認識することになってしまいました。

大正時代のクレルカン中佐と一千羽の鳩たちが「いつ」「誰が」「どのように」、我が国に連れてきたのかという基本事項さえ明確になっていないと言う驚くべき事実が発覚したのでした。

当初、きっと誰かがこのことをきちんと整理されているはずだとと思っていたのですが、殆どが伝聞の域の話だけでこの日本鳩界の90年近い歴史を過ごして来ていたのでした。

歴史学的に見て、大正時代の事実検証はかなり史実的に明確にされている時代なのに、まるで、文字や映像が存在しなかった時代のように、ことこの鳩の世界では「遠い昔の出来事」のような認識が当たり前のように成っていました。

これは、単に、時代考証への意識の低さが原因と言うよりも、ことが日本陸軍の国家上げての戦略的事業だったということも探求への障害になったとも考えられます。また、鳩界自体にもともとそうしたことへの関心があまりなかったのかも知れません。

イレブンも、こうした鳩界の風潮の中で育ってきていたのでクレルカンさんの時代の頃の話となると、いきなり、頭の中の映像がセピア色となり、音声もモノラル盤のトーキーで聞き取るような時代イメージができあがっていました。

しかし、よくよく考えれば、たかだか90年前程度の話です。きちんと調べれば、「いつ」「誰が」「どのように」、「我が国に連れてきたのか」というような基本事項ぐらいは容易に明確にできるのではないかと考えました。

この「クレルカン時代の検証」は、そうしたイレブンの問題意識をそのままぶつけながら様々な資料を基に歴史的な検証を行ったものです。誰かに伝えようとして始めたと言うよりも、イレブン自身が心から納得したいが為に行った研究です。同じような問題意識がある方にとっては興味深い内容になっていると思います。興味がある方はチョット目を通していただき、感想などいただけると嬉しいです。掲示板が駄目な方は、メールでもいただけると嬉しいです。
 目次
■クレルカン時代の検証I


1 日本在来元年をめぐる諸説

 □ 第1説「大正7年説」
 □ 第2説「大正8年説」
 □ 第3説 「クレルカン中尉来日〔大正7年〕1000羽輸入〔大正8年〕」説

2 検証「大正8年説」を支持するイレブンの根拠

※軍鳩の友の管理者様からのメール

■クレルカン時代の検証II はじめに

1 日本在来系元年問題の決着

2 ことのはじまり

3 四王天延孝中佐と伝書鳩

4 クレルカン時代幕開けへの道(1)

 (1)明治41年伝書鳩の研究廃止の決定
(2)四王天延孝中佐と伝書鳩との出会い

5 クレルカン時代幕開けへの道(2)

 □ 四王天延孝中佐の進言

6 クレルカン時代幕開けへの道(3)

□ 四王天延孝中佐の進言の経過と内容 その1

7 クレルカン時代幕開けへの道(4)

□ 四王天延孝中佐の進言の経過と内容 その2

8 クレルカン時代幕開けへの道(5)

□ 仏国教官傭聘及び伝書鳩一千羽輸送計画の推移 (出航まで) その1

9 クレルカン時代幕開けへの道(6)

□ 仏国教官傭聘及び伝書鳩一千羽輸送計画の推移 (出航まで) その2

10 クレルカン時代幕開けへの道(7)

□ 仏国教官傭聘及び伝書鳩一千羽輸送計画の推移 (出航まで) その3

11 クレルカン時代幕開けへの道(8)

 □ マルセイユ港での準備と出港
 □ 航海中のエピソード(1)

12 クレルカン時代幕開けへの道(9)

 □ 航海中のエピソード(2)
□ 航海中のエピソード(3)
 □ 航海中のエピソード(4)

13 クレルカン時代幕開けへの道(10)

□ 日本到着

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